京都花園にある正法山妙心寺は、臨済宗妙心寺派の大本山です。
山号は正法山(しょうぼうざん)と称します。開山は関山慧玄(かんざんえげん)、開基は花園法皇です。昔、京都花園は公卿の邸がありこの地をこよなく愛し、ここに離宮を構えて禅の奥義を究めるとともに、常に世の中の平和を願われた法皇さま、そのお方が第95代天皇、花園法皇さまです。法皇は、この花園の離宮を改めて禅寺にされました。これが、臨済宗妙心寺派の大本山である妙心寺のはじまりです。
生活信条
(1) 一日一度は静かに坐って身と呼吸を調えましょう。
(2) 人間の尊さにめざめ、自分の生活も他人の生活も大切にしましょう。(3) 生かされている自分を感謝し、報恩の行を積みましょう。
信心のことば
(1) わが身をこのまま空となりと観じて、静かに坐りましょう。
(2) 衆生は本来仏なりと信じて、拝んでいきましょう。
(3) 社会を心の花園と念じて、和やかに生きましょう。
一、宗 派 臨済宗妙心寺派
一、宗旨及教義 お釈迦様の正法を相承れた初祖達磨大師、宗祖臨済禅師 、さらに開山無相大師に及ぶ一流の禅を宗旨及び教義と します。
一、本山及寺院 正法山妙心寺(京都花園)を大本山とし、建武四年 (1337)花園法皇の勅願によって創建され、開山無相大 師の法流は四派に分かれて、全国三千四百ヶ寺に広がっ ています。
一、本 尊 釈迦牟尼世尊をひとしく大恩教主と仰いで尊崇し、それ ぞれの因縁によりご本尊をおまつりしています。
(臨済宗では、本尊を特定しないのがこの宗旨です。縁によって釈迦牟尼仏、薬師如来、大日如 来、観音菩薩、禅の初祖達磨大師、臨済禅師の像が安置されます。)
一、経 典 お釈迦様の正法をそのまま心に頂く宗旨ですから、特に経典は一定しませんが、主に“般若心経” “大悲呪” “観音経” “開甘露門” “坐禅和讃” “宗門安心章” 等をお誦みします。
一、宗 風 宗門は僧俗ともに禅の安心を求める同信同行であり、開山無相大師の「請うその本を務めよ」の 御遺誡と、開基花園法皇の「報恩謝徳」の聖旨を体して仏法興隆を実践する教団であります。
一、信 条 自心仏であることを固く信じて坐禅にはげみ、本当の自分にめざめ、どんな苦難にもくじけず常 に脚下を照顧めてくらしを正し、生かされている自分を感謝しつつ世のため、人のためにつくし ます。
一、檀 信 徒 檀信徒は花園会員として和やかに力を合わせ、社会を「心の花園」に念じて正法をひろめようつ とめます。